君へ贈る愛の歌



それから菊子ちゃんにかっちゃんのことを話したら、菊子ちゃんは時折相槌を打ちながら真剣にきいてくれた。



「まぁ、入院ってことが分かっているのならこの辺りを探しても無意味ね」

「え?」

「入院ってことは・・大きな病気の可能性があるってことよ。それもこの長期間一度もみてないのならね。だから・・・探すべきなのは大きな病院のありそうなところね。たとえば都内とか、ね」



なるほど・・!


あたし全然頭まわってなかった・・。



「ありがとう!菊子ちゃん!菊子ちゃんがきてくれなかったら、あたしはただがむしゃらに探し続けてたよ」

「支え合うのが、友達ってものなんじゃないの・・?」



菊子ちゃんはそういってまたお茶を流し込んだ。


クール・・!!


って思ったけど、菊子ちゃんの耳がちょっぴり赤くなってる。


菊子ちゃんて・・・もしかして。


もしかしてだけど、所謂ツンデレさん!?


~~~~~ッッッッッッ!!


菊子ちゃんかわいいよ~!!!



「うん!うんうんうん!ありがとう!菊子ちゃん大好きだよ~!」



思わず菊子ちゃんに抱き着くあたし。


女の子と話をして、こんなに心が穏やかなのは初めて。


いたことないもの。


女のこの友達。


いたことないもの。


親友っていう存在。




「あたし、都内の病院だったらちょっとした人脈があるの。・・・探してもらうわ」

「いいの!?」

「いいわよ。・・・その代り、ちゃんと学校には来なさいね」



菊子ちゃんとそう約束をした。


だから明日からはちゃんと学校に行こう。


それで菊子ちゃんに力を借りながらかっちゃんの行方を探すんだ。