君へ贈る愛の歌




それからしばらくの時がたった。


薬の副作用もあって体は怠いし、口内炎が食欲を奪い少し体重が落ちたように思う。


ピアノを弾きにいけるのも毎日ではなくなってきていた。


そして何よりの変化と言えば、坊主になったこと。


薬の副作用だから仕方のないことだ。


とくに髪に執着があったけでもないし。


どんどん抜け落ちていく髪をみるよりも、坊主にしてしまおうと思ったからそうしたんだ。


けどいかにも病人らしい容姿になってしまったなと・・・思う。


みゅうの前にはいけないな。


絶対に心配するから。



「って、もう会えないんだった」



みゅうと離れてから結構立つはずなのに、俺が考えることと言えばみゅうのことばかりだ。


みゅうの幸せを願えば会えないことが正解なのに。


心が・・・悲鳴をあげるんだ・・・。


いつだって俺はみゅうのそばにいてあげなくちゃと思っていた。


いてあげたいと思っていた。


だけど本当は・・・みゅうが俺のそばにいてくれた。


みゅうが支えていてくれたんだね。