「この間の!」
『傷治られたんですね。』
「あの時はありがとうございましたっ!
慎さんたちのお知り合いだったんですね。」
「タケ、こいつと知り合いなのか?」
慎がきいた。
どうやらタケくんと言うらしい。
「…この間、…蛇に絡まれてたんっすよ。
1対5じゃどうしようもなくて……」
「…で?」
「それで助けて貰ったんすよ。」
「あぁ?
助けて貰った?助けてあげたんじゃなくてか。」
……うん
助けてあげたんだ。
――「怪力女だな。」
後ろにいた晃はそう言うと奥へ行ってしまった。
……怪力女なんて失礼な。
