『…あの、ありがとうございました。』 勇気を出してお礼を言ってみた。 実は一条くんと二人きりになるのは始めて。 今までは周りに葵とかが居たし、一条くんは学校に来ない日もあった。 「…敬語」 『敬語?』 「敬語やめろ」 『あ、はい…じゃなくて、うん』 「・・・」 『・・・』 「・・・」 ……何とも沈黙が気まずい。