――『ねぇ、慎。』



何も音楽がかかってない静かな車内で私の声が響く――



「ん?」



慎の優しい声が私の声を消すように響く――



――『……っ』



"何を知ってるの?"



――たった一言



たった一言なのに恐くて――



――臆病な私は聞けない。