「千秋!本当ごめん!!」
「いいよ別に」
愛理はあたしに謝った。
「愛理ちゃん!喜一と一緒に先に教室戻ってて千秋が俺と二人になりたいみたいだから!」
「は?」
金髪男の方を見るとあたしに向かってニヤッと笑った。
「分かったよ!愛理ちゃん戻ろ!」
「あっうん!」
「あっ雷あんま千秋ちゃんいじめんなよ!」
「いじめねーよ」
愛理はあたしに向かってピースをしていた。
つかいじめるって何だよ。
二人になりたいなんて思ってねーし、
むしろ早くお前の隣から消え去りたかったし。
「千秋行くぞ」
「…」
あたしはポケットに手をつっこみながらスタスタと前を歩く金髪男と逆方向に歩き出した。
「うわっ」
あたしの体は一瞬にして宙に浮いた。
