あたしの心臓はおさまる事は無かった。 そいつは出口へ向かう途中クルッと振り返りあたしに言った。 「次俺の事名前で呼ばなかったらどうなるか分かってるよね」 呼ばねぇよ… 誰がてめぇの名前なんか… ニッと笑いながらそう言い残し綺麗な手をひらひらさせ出て行った。 ニッと笑うあの顔が許せない。 あの顔が頭から離れない。 あたしはフェンスをおもいっきり殴った。