引っ張ったままずかずかと歩いてあたしはどこにつくのかも分からずにあたしの腕はつかまれたまま離れなかった。 「はなせよ」 「…」 そいつは何も言わずにいまだに歩き続けている。 「どこ行くんだよ」 あたしが少し強めに言うとそいつはやっと口を開いた。 「屋上」 皆に見せる美しい笑顔では無く無愛想にムスッとしている。 ―ガチャッ―