この世界において、知らないモノなど数えきれないほどある。逆に、知り得るモノは未だ数少ない。何故かと言えば、日々世界が進化するからに他ならない。

『知る』事は成長であるが故、『知らない』事は言わばゼロ。万物を知り得る人間には成長ができず、知らない人間はいくらでも伸びる。最終的には同じ域にたどり着くのだが、その過程において格差がつく。
そして、万物を知り得る人間など存在しないため、結局は関係のない事になる。

しかし、知らなければよかったのに、と後に悔やむ出来事もある。
自分にとって都合の悪い事柄、気味悪く開いた暗闇の入口が、その後悔の原型であった。