私たち(フィルを除く)もアレイドに連れて窓の方へ。

窓の先には、城に負けじと展開する城下町……の手前に緑が生い茂る城の庭。キレイに刈られた芝生の海と、アクセントに飾られた泉などのオブジェが貴さを主張している。そして石畳の上品な道路を辿った先に、大きな門がある。
……ここは、城の表。

アレイド「庭、借りていいか?」

スレッド「む? それは構わんが……何をどうすると言うのだ?」

アレイド「自然干渉」

問われて、ただ笑うアレイド。
……断っておきますが、城の表であるからこそ庭は体裁を整えているのです。

にも関わらず、庭の土はざっくざく耕されたのだった。ほら、地殻変動という言葉通り、土が怖いくらい脈動しているのだ。
無論、緑の魔法によって。

スレッド「────」

コットン「…………」

ぐにゃぐにゃ。
その元気なモグラがはしゃぐような暴れ様に、お父様はあんぐり、お母様は唖然呆然。
確かに自然干渉なのですが、なんと言うか……とんでもない。

アレイド「これが緑の……っておーい。聞いてる? そうか、これじゃ足りないのか。いいだろう、全力で魔法を行使するー!」

いやいや。違いますってば。
────この後、庭がどうなったかはご想像にお任せします。

ぐにゃぐにゃ。