そらをみあげてみる。
あおいそらとしろいくも。
ひろくて、とってもおおきなそら。
でもすこし、さみしいそら。

そらをみあげてみる。
げんきのない、くらいそら。
だからきょうは、おほしさまがあそびにきてくれた。
きらきらひかって、そらはすごくにぎやかになった。
わたしは、このそらがいちばんすき。


空を見上げてみる。
青い空と白い雲。
寂しい空に、雲は邪魔するように覆い被さる。
どんよりとする曇天。青い空は、灰色になった。

空を見上げてみる。
いつもより元気のない空。
なのに今日は、お星さまが遊びに来てくれない。
大好きだった空は、寂しくて泣いてしまった。


空を見たくない。
私まで寂しくて、泣いてしまうから。
やっぱりお星さまは来てくれない。
もう、空と一緒にいたくないのかな。

空を見られない。
もうお星さまは来なかった。
ずっと元気のない、暗いままの空がまた泣いていた。


でも、空は急に泣き止んだ。
暗い空が、少しだけ明るくなる。
たった一つのお星さまが、『一番星』が、空を元気づけていた。


空を見上げてみる。
またたくさんのお星さまが遊びに来てくれてる。
空は、魔法をかけたみたいに明るくなっていた。
すごく、元気だった。
私の大好きな空が、帰って来た。


────それはぜんぶ、いちばんぼしのおかげだったんだ。