「……俺もお前も、ゲームの中の世界の住人だ。死ぬも生きるも、プレイヤー次第だ」


「おいおい……」


「お前にも経験があるだろ。楽しいよな。ゲーム」


「え?」


「ほら、スーパーマリオブラザーズ。友達と笑い合って、何回も死んでクリアしたことあるだろ」


「いや……やったことあるけど……」


「彼らがどんな想いでステージに挑んでいるか、今になって理解できたろ」


「いや……」


何がなんだかわからない。


「ちょっと待てよ……じゃあ、俺がアクションゲームの……」


「そうだ」


「でもさ……1回死んだら……終わりじゃん……」


自分で何を質問しているのかわからなかった。


「そうだ。だから、人がいっぱい来ただろ。お前が死んでも、代わりはいくらでもいるんだ」


ようやく、だんだん思考回路が復帰してきた。


……有り得ない。自分の意志だ。


俺は自分の意志で道を選んで、ここまで辿り着いた。


俺は、ゲームの中の登場人物なんかじゃねぇ……