「あ……」


開いた口が塞がらない蓮。


ガイコツは剣を振り上げると、真っ直ぐ守を切り裂いた。


「ぐああ！ああああ！助けて！」


守はその衝撃にバランスを崩し、落下してしまった。


「守君！」


とっさに手を差し伸べる二葉。


しかし届くはずもなく、守は地上へと落ちていった。


「ヤバイ……どうすりゃ、いい……」


呟く蓮。吐きそうだ。


歯が、ガチガチと音を立てて震える。


ゆっくりと歩き、二葉の前に来るガイコツ。


「いやぁあ……」


声にならない震えた声を漏らす二葉。


「二葉、しっかりしろ！剣を抜け！」


蓮が叫ぶと共に、二葉は剣を抜いた。


震えていて、剣を持っているので精一杯と言った感じだ。


それでは、ガイコツの剣なんか止めれない……おまけに、ＨＰは３０を切っていて、足場も悪い。


確か、一撃５０の攻撃だ。


落ちても、切られても死ぬ……


「二葉……よく聞いてくれ……二人で、戦おう」


蓮が、二葉の耳元で呟く。


二葉はガイコツから目を反らさず、蓮の言葉を聞いた。


「俺が、奴の剣を止める。今だと言ったら、二葉は力いっぱいガイコツを押してくれ。いいな？」


その蓮の言葉に、強く頷く二葉。


そのとき、ガイコツが剣を振り上げた。


キン！


蓮が左手に剣を持ち、振り上げ、ガイコツの剣を止めた。


その振動に手が震え、バランスを崩しそうになった。