ふぅ、とため息をついて 前髪をかき上げた。 「だって、私たち時間も話も合わないじゃない」 井上くん、あなたは時間がいっぱいあるみたいだけど、 私には、ないの。 壊れそうになるくらい、忙しいの。 大変なの。 『話したい』って言われたって、 そんな時間があれば宿題やらなきゃいけないし。 『お祭り行こう』って言われたって、 私、授業受けなきゃいけないの。 「私たち、無理でしょ?」