―…。
―20××年.〇月×日△曜日。
裏世界(ゲヘナ)の事件を追う
一人の刑事がいた。
「雅さん。
これが今日、見つかった遺体です。」
「…真っ黒焦げじゃねぇーか。」
「はい。
以前と同様、心臓を取られています。」
「これじゃぁ、被害者が誰なのかも分かんねぇじゃねぇか。しかも、前は確か凍ってなかったか?」
「ええ。前は焼かれたあと、カッチンコッチンに凍らされていました。その前も心臓を取られたあと、八裂きにされていました。」
「ったく…どうなってんだ。」
「ゲヘナは…
何でも有りの場所ですからね。」
「ああ。だが、
これ以上、野放しにはしとけねぇ。」
「…はい。」
「雅さん!!ゲヘナでまた遺体が!!」
「何?また、真っ黒焦げか!!?」
「い、いえ。今回は被害者の身元もはっきりしています…ただ…」
「ただ何だ?」
「か、身体が…頭から足の爪先まで
綺麗に真っ二つに切られているんです!!」
「!!?」
「凶器は日本刀だと思われます。」
「…真っ二つ。
そんな殺し方をするヤツは
一人しかいねぇ…。」
「れ…“憐華”ですか?」
「ああ。最近は静かだったのに…
また、動きだしたか。」
「どうしますか?」
「取りあえず、現場に行くぞ!!」
「「はい」」
―…。


