保健室ノ秘メゴト


なだれ込むように、そのままお互いの指を絡ませ、熱を分け合い、どろどろに溶かされて。

――たった一度の、過ち。



「あー怒るなって。大丈夫、昼寝の場所さえ提供してくれるんならこれからも誰にも言わねぇから」

「……っ、ずるい」


取引に見せ掛けた脅迫。

あの日の禁忌を秘密にする代わり、相良くんは好きなときに保健室で昼寝をする。


私は文句を言えない。