どさっ。 パイプベッドに落とされるその小さな衝撃音で、聞こえるはずの空気清浄機の稼働音が、一瞬聞こえなくなった。 今、私の耳を打つのは、早鐘の如く鳴り響く自分の心音だけ。 どくどく、身体中を駆け巡る振動に視界まで揺れているような錯覚を覚える。 そしてその揺れる世界に、白い天井と、ずっとずっと見つめてきた愛しい彼の顔がある。 蒼い瞳に映る私はシーツに髪を散らばせて倒れている。 そう、気が付けば私は、相良くんに押し倒されていた。