「相良くん…よく眠れた?」 「全然」 よく眠っていたくせに相良くんは不機嫌そうにそう言うと、寝返りを打って私に背を向けた。 そしてボソリと呟く。 「好みの奴、見つかった?」 「…え、いや、」 そう、私は。 ――『体育中の生徒を物色してたんだろ?』 昨日あの時、私はこの気持ちを隠すために、相良くんのあの言葉を肯定した。