保健室ノ秘メゴト

ガラスに映る自分が、情けなくて笑いたくなった。

「そうかも。安心、してたのかもね」

本当はその正反対だったけど、否定するのも空しいから。

肯定した。


だけど、

「ふーん、やっぱな…で、物色してたわけだ」


相良くんが続けた意味の分からない言葉に頷くことはできなかった。


顔を上げるも、さっきまで確かにガラスに映っていた相良くんの姿が見えず、慌てて振り返ろうとして、気付く。

相良くんが、いつの間にか私のすぐ後ろに立っていた。