保健室ノ秘メゴト


私の言葉が相良くんに届くと思っていたことすら、驕慢だったのか。



笑おうとして、失敗する。

自嘲も満足にできない私は、代わりに溜め息を吐いた。


それを勘違いしたのか、相良くんは馬鹿にするように鼻を鳴らした。


「何、もう来ねぇと思って安心してた?」

「安心…?」


的外れな言葉に、ふっと力が抜ける。

座り込みそうになるのを、ガラスに手を付いて堪えた。