空気清浄機が静かに動く音のみが響く白い部屋に、私はいつも独り、閉じ籠もっていた。 ここは学校。 その中にある、保健室が私の職場。 去年の春から養護教諭をしている。 所謂、〈保健室の先生〉。 それ以外にもやることは沢山あるけど、多少手を抜くことを覚えた今となっては、暇な時間も多い。 だから私はいつも、閑静な白い部屋に独り、閉じ籠もっていた。 けれどある日、一人の生徒が保健室にやってきたことで、私の毎日から静けさが消えた。