それはあまりに突然で あまりに衝撃的で なんの前触れもなく襲ってきた嵐 「な、に…」 「チョコのかわり?」 チュッと音があたしの鼓膜に響いた そいつは首を傾げて可愛く言った つもりだろう 「ふ、ふざけないでよ!」 あたしは制服の袖でごしごしと唇をこすった 「何してんだよ」 「今のは事故よ、事故!」 「おぃ、由夏」 何考えてるのよ! チョコの代わりにキスって 「由夏!」 そいつはあたしの腕をつかんで眉間にシワを寄せてた