「由夏、チョコは?」

「は?」

「なんだよ、用意してねぇの?」

「なんで、あたしが?」

「なんで?義務だろ?」

「意味わかんない」


そいつはいつも屋上でタバコを吸っている


「ないの?」

「ある訳ないし」



そいつは寝転んでいた身体を起こして、あたしに近づく


「な、なによ」

「なら、こっちをもらう」


そう言ってあたしの唇を奪った