「う…」


目がうつしたものは城の部屋ではない。




ここは何処…?


辺りを見回してみる限りここは小屋だ。



誰もいないみたい…。





霞って女に連れられてお腹に痛みがはしり…


それからの記憶がない。




「逃げなくちゃ…」


本能的にそう思った。



だけど腕と足は縄により自由を奪われている。





「どうしよう…」





ガラガラガラ


小屋の戸が開かれた。



「あ、目覚めたんだ」




霞だ。


でも城へ来た時にきていた綺麗な着物とは違って鎧を身に着けている。



腰には刀もぶら下げてある。