「それは柚様がそうしたいと思っているのではと思いまして…、私の早とちり申し訳ありません」 「郁…」 「私はいつでも柚様の幸せを考えて動いてるんですよ」 「郁、ありがとう」 郁の優しさに自然と笑顔が出た。 郁はすごいよ。 私の事、何でも分かってしまうのだから。 郁…ありがとう。 だけど… 私ね、 もう決めたの。 永朋様に嫁ぐ…と。 この決心は揺るがない――・・・。