桜羅は柚の傷口をペロペロと舐めだした。





「私は大丈夫だから」


ニコッと微笑む柚。




「そーもいかねー!!何かあったらどうすんだよ!!」





瑠真様・・・



それは大袈裟すぎでは・・・?





「もう辺りも暗くなってきやがった・・・」



舌打ちをして空を見る瑠真様。






「しょーがね、今日は水楊の城に帰るか」





そう言うと瑠真様は私の体を両手で抱えた。




「え??」



「よし行くか!行くぞ桜羅!!」



「キュウン」



頬を染める柚を裏腹に、瑠真はニコッと微笑み桜羅はルンルンで歩いている。



「瑠真様??私・・・歩けますよ?」



「ん?んーー・・・まぁいいじゃねーか!!」


「キュウン♪」



瑠真の言葉に同意するように桜羅は鳴いた。




「・・・疲れませんか?」


「疲れるわけねーだろ♪こっちの方が楽だしよー♪」


「そ、そうですか??」


「おぅ!」