「柚?!どうした?!傷が痛むのか?!」



「ぁ・・・なんでもないです!!」





着物の袖で涙をふき取った。






これ以上・・・


瑠真様を困らせたくないのに・・・




私は・・・!!




「すぐ手当てしてやるからな!!」




バタバタしだす瑠真。


でもここは山の中の秘密の花園。



村はもちろん人気がない。





「・・・くそっ!!医者はいねーのか!!」


「瑠真様・・・私は大丈夫ですから」



赤い目で微笑む柚。



「大丈夫なわけねーだろうが!!」



「キュウン」




1人と1匹はドタバタしだす。


でも・・・









この2人に医療の知識はまったくない。