今度は私から謝るのか、それともこのままでいるのか。
でも…昔から龍弥は大人なんだよ。私が大人になればいい。
私が子供なだけ。私は素直じゃないから…そういう性格だって
分かってくれてる…だから喧嘩しても仲直りできる。
"ごめんなさい"そんな1言も言えないなんて私はなんて子供
なんだろう。
「華那…悩み事あるの??。」
やっぱり長年付き合ってる人には隠せない。
光李にはバレてる。
「べ・別に何でもないよ…?」
「華那…あたしには隠さなくていいよ。龍弥君でしょ?。」
そんな優しい言葉に涙が出そう。
でも弱っている場合じゃなくて…。
「これは、私が1人で解決しなくちゃいけないんだ…ありがと。光李」
「そっか!。でも耐えちゃ駄目だよ?。話なら聞くから!!。」
「ごめんね?。ありがとう。」
やっぱり謝ろう。この前は怒っちゃったし…。
私が悪いんだよ。龍弥の気持ち分かってあげてるつもりで
全然分かってない最悪なパターン。
でも完全無視されてるし…。
よし行こう。



「あッ…あの龍弥??。」
気が付けば廊下で龍弥の目の前に居た。
どうしよう…。
私は拳を握り締めて話しかけた。
『…何??。』
「この前はごめんね?龍弥の気持ち分かってるつもりで…。」
『あのな?。俺が怒ってるのは、気持ちとかじゃなくて。』
龍弥は制服のポケットに手を突っ込んだ。
『俺が言いたいのは華那は俺の事どう思ってるの??。』
「どッ…どうって…??。」
『ただの幼馴染なの?それ以外は何もないの?。』
何にも無い…わけじゃないけど…不器用な私に何を言って欲しいのか、
それが分からない私はまだ駄目かな?。
「ただのッてわけじゃないよ?でもさ…。」
『…でも?…。』
「私達が仮に恋愛したりしたらおかしいでしょ?。」
『それはお前の勝手な言い分だろ?俺は思ってねーから。』
…。龍弥は私の事が好きなの?。
だからそう言う事言うの?。
「龍弥はさ…私の事が好きなの?。」
『はッ?なしたのいきなり?。』
「…好きじゃないならいいよ別に…。」
『嫌いじゃねーよ。けど今は言わない。そういう事。』