「…俺、そろそろおいとまいたします……」
「あー!!加藤!まだダメだよ〜ん!セーラー服は、すね毛取らなきゃね〜!!…んっと、ハッッ!!」
ベリッッ!!!!
「ギャァァァァァァァ!!」
「キャハハハハ!!取れてる取れてる〜ツルツルだよ〜!!」
「……花梨。」
「カッくん…ご愁傷様。」
「……」
こうして又今年のクリスマスもおかしく過ぎていくんだよな。
僕は、檸檬のプレゼントを持つと階段を上がった。
「もうッ!!静くんッ!!カッくんと郷田さん連れて行ってよねッ!!クリスマス前になるといっつも問題事を家に持ち込むんだからッ!…おかげで、あたしのクリスマスの予定が狂っちゃうんだよ!又今年も家で過ごす事になっちゃうじゃん……」
ぶつぶつ言う檸檬の声を聞きながら
今年も、檸檬と一緒のクリスマスが頭に思い浮かんで──
僕はほくそ笑んだ。
極めて憂鬱な聖夜了