勿論───悲鳴を上げたのは痛い奴で……。
姉さんが掴みかかったのは…
「お、お姉ちゃんッ!」
「ど、どこ────」
「「掴んでんだよーーッ!?」」
野太い叫びを上げたのは僕と、痛い奴。
「ほら、やっぱり?その骨格…あんたこんなの付いてるのに、静の彼女って…“彼”じゃん?ブッ!」
「キャハハハ!静、あんた走っちゃったんだね?……この子、付いてるよ?コレ、付いてるよ?キャハハハ!」
「や、止めて下さいッ!?」
「「……」」
キャハハハ言いながら、右手でしっかり掴んだまま離さない姉さん。
半泣きで、姉さんになすがままにされる痛い奴。
我が家の玄関は───
「ただいま!………か、花梨?なにしてんの?」
「「……」」
グッドタイミングで帰ってきたのは、先週から一緒に住んでいる姉さんの恋人で、我が家の次女“愛(マコト)”さん。
最悪な展開。


