喋ってる途中ぐらいから、コイツの後ろにあるデカイ筒の存在に気付いてはおったけど…




ごっつい嬉しそうな顔で筒、のぞいてんなあ。






久々に、こんな生き生きした瞳の持ち主を見た気ぃする。





もう夜もだいぶ寒なったのに、平気なんかなあ?







けど…



ソイツはうちの心配をよそに、しばらくそのまんまの姿勢を保ったまま、何も喋らへん。







「…なあ、その筒、何?」





うちはしびれを切らしてソイツに聞いた。





「え…!?まだ帰ってなかったの?」





はぁ?


うちずっとベランダの出入口おったのに、気付いてないんか、コイツ!?