「…………」





ベランダでいつものように趣味の天体観測をしていた俺は、気分を害して部屋の中に入り、窓を閉めた。





隣の部屋から、女の喘ぎ声みたいなものが聞こえた。





その声と物音から、何となく想像はついた。







――香織が部屋に男を連れ込んでいる。







「はぁーーー」





俺は大きくため息をつきながら、ベッドに寝転がった。