「カズくん、メールありがとな。ケン兄ちゃんおるんやろ?」 そう言いながら香織は持っていたレジ袋を自分の目の前まで持ち上げた。 「ああ。いるよ。…それは何?」 「これ?スーパーの余りもんや。ちゃんと野菜摂りやぁ」 香織は俺に『余りもん』が入っている袋を押しつけると、強引に部屋の中に入って行った。 「ケン兄ちゃん。久しぶりやな」 「…香織」 「…っちゅうか、うちがずっと無視しとったんやけどな」 ははは、と笑った香織は、少し照れくさそうに下を向いた。