クラス中がザワザワ騒ぐ朝の教室。

私はさりげなくカバンに入っていた、雑誌をサッと広げた。

『ホストに直撃!何の為にホストをしているの?』

「なにコレ」と心の中で思いながら、私はそのページを真剣に読み始めた。

『東京都 なろさん…俺は女の子とヤる目的でやってまーす♪』

『東京都 チェリーボーイ…彼女にあげるプレゼントはやっぱり高価な物がいいからね~!』

「…最低。」

お前なんか、チェリーボーイじゃないだろ、と思いながら、雑誌に向かって偏見の目を向けた。

そして、最後に一番下に書いてある文に目が止まった。

『東京都 あおさん…親の残した借金を返すために。』

ただそれだけの文なのに、なぜか凄く私自身の心に染みた。