主は水面に写る自分の姿を見て驚いた
水面に写ってたのは、まだ幼さが残る顔をした少年が写っていたからだ
主は自分の顔を触りながら
「これが私なのか?」
主が水面に写る自分を見ていると、一人の少女が主に近付き
「ねぇ、なにしてるの?」
主はいきなり声をかけられたことに驚き、湖へと落ちてしまった
主が湖から顔を出すと、少女がクスクスと笑っていた
その少女は主が好きになった少女であった
「ごめんなさい、いきなり笑っちゃったりして」
少女は主に手を差し伸べた
「捕まって」
主は少女の手に捕まり、湖から出ようと力をいれると、姿は少年だが中身は主のままなので、少女を引っ張るような形となり、少女も湖に落ちてしまった
少女は水面から顔出すと驚いた顔をしていたが
「プッハハハ……」
少女が笑うのにつられて、主も笑った
2人は湖から出ると
少女が主に向かって手を出し
「私あそこの小屋に住んでるアリアっていうの、あなたは?見たところこの辺の子じゃないみたいだけど」
「私は……」
主は地面に生えていたつくしを見て
「私の名前はつくしだ」
「ふーん、つくしっていうんだ、かわいい名前だね」
「そうか?」
「うん、でも、つくしはなんで湖を覗いてたの?」
つくしは目を泳がせながら
「それは………」
「もしかして、ここの湖の主に会いに来たの?」