弾き飛ばされた刃物はテントを突き破り外の木等に刺さった
「見事です、ディアス様」
「これで終わりじゃないんでしょ?」
「もちろんでございますと言いたいところですが、私はこれ以上したらテントが修復出来ない程になりそうなので辞めさせていただきます」
クラルは綱からディアスの前に飛び降りると、指を一回鳴らしテントと道具を消した
「あなた、自分の仲間が殺されたのに、敵をとろうとか思わないの?」
「ディアス様、申し訳ありませんが1つ間違いがあります」
「なにが間違いなの?」
「私の仲間は誰一人と殺されておりません」
「どういうこと?」
「貴女方が殺したと思っているのは全部死体ですよ」
「死体があんな風に動くわけないじゃない」
「まぁ、陸と海は本物ですけど、ピエロ達は死体ですよ」
「どういうこと?」
「まず、陸と海は燃やされる前に私が陸と海に似せた死体と交換したのです、だから、戦っていた2人は本物で、燃やされた2人は死体なんです」
「じゃあ、なんで喋ってたの?それにあのピエロ達は?」
「あぁ、海達に似せた死体が喋ったのはある本に書かれていた事をしたからです。あのピエロ達も同様に私の仲間の魂を一時死体に移していただけです」
「そんなこと」
「できるんですよ、<魔女の知恵>があればね」
なぜあなたが?」
<魔女の知恵>とは、昔の魔女達が考えた魔術・呪術等が書かれている魔導書
「それは秘密です」
そう言うとクラルは消えた
「どうしますか?ディアス様」
「今は、女の子達の方が先よ」
「わかりました」
「皆さん、行きますよ」
ディアス達は森の奥へと入っていった