『何の本買ったの?』 『これだよ』 さくらは袋から本を取り出した。そこには『もうひとつの世界』と書かれていた。 『どんな話なの?』 『え~とね、わたしたちが住んでる世界の他にもう1つの世界があるらしくて、そこでは化学より魔法が発達したらしくて、その世界の人たちはみんな魔法を使えるらしいんだ』 『そうなんだ…。なんか難しそうな本だね』 夏夜は、本を受け取ってパラパラっとみた。そして首をかしげる。