「別れたんだ・・・・」


雪湖の誕生日を台無しにしてしまった


智久はあの日のことを
思い出していた。


あれから
雪は降り積もり記録的な大雪の年になった。


雪湖とはあれから
幸いなことに会っていなかった。



週末、真冬に呼び出されても
雪湖はどこかに出かけているようで


 どうしてるんだろう


顔を見なければ不安になる。



「何、考えてるの?」

真冬が首に巻きついた。


「え?いや・・・」


「雪湖のこと考えてるんだ?」


家族が揃うリビングで真冬は言った。