智久は旅館の外に出て

荒れ狂う海を見ていた。



大槻と言う男の卑劣さと


華に対して
自分がいかに都合のいいように
もてあそんできたのかを
後悔していた。


辛い時
やり切れない時

時として、華を雪湖にして抱いた。


その罰を受けてこうなったんだ



雪湖は許してくれない。


自分が今ここにいることを
雪湖は知っている。
許してくれて
ここに来てくれるのを待っていた。



待つしか今の智久には
できなかった。


雪湖を待っている
これから先もずっと・・・・・