智久は必死で働いた。


何も考えないように
二人分働いていた。


傷を癒してくれるのは
窓から見えるオホーツク海だった。


冬の海は
悲しい色をしていたが
荒々しい波が智久の心を洗ってくれる。



自分の罪深さを・・・・



 雪湖はどうしているだろう



幸せならいいが



智久が負わせた傷が
雪湖をどれだけ傷つけたか
考えるだけで
申し訳なくなった。



雪湖を悲しみから救ってやる


そう思っていたのに



自分がどん底に落としてしまった・・・・




 会いたいよ…雪湖……