春夜姫

 上の王子は四十日の間、昼も夜も休みなしに、一生懸命に牛の世話をしました。牡牛と牝牛の体を拭き、草原で良い草を食べさせました。

「約束の日だ」
 上の王子は大男を見上げて言いました。
 大男は頷くと、牡牛と牝牛をそれぞれ半分に引き裂きました。そして二頭の牡牛と二頭の牝牛にし、一頭ずつをつがいとして上の王子にあげました。

 上の王子は美しい牡牛と牝牛を連れて、嬉しいそうに西へ歩き出しました。そして、三十日かけて城へ戻りました。