「ハル?ここに書いてることは本当?」 私はコクンと頷いた。 そして先生の手から感熱紙を取って、表に向けた。 小さな封筒に入れてた感熱紙は、病院でもらったエコー写真。 『先生?これが赤ちゃんだよ』 私はエコー写真に写る小さな小さな赤ちゃんを指差した。 「ちっちぇー」 先生が泣き笑いの顔をしながらそう言った。 『今は凄く凄く小さくて、丸い形にしか見えないけど、でもね心臓がピコピコ動いてて、こんなに小さいのに生きてるんだよ』 「あぁ、そうだな」 先生が私の抱きしめた。 ギュッと強く――。