受付に行って、筆談用のメモ帳を出して、自分の障害のことを受付のお姉さんに伝えた。
ゆっくりと話してくれて、それでもわからないことはメモ帳に書いて説明してくれたお姉さん。
保険証を出して、問診表を記入して、トイレに行って尿を取った。
椅子に座って待ってると、さっきの受付のお姉さんが、待合室の私が座ってるとこまで来てくれて、診察の番が来たと伝えてくれた。
診察室に入ると、中年の男の先生がニコニコして迎えてくれた。
受付のお姉さんが先生に伝えてくれたのか、お姉さんと同じように、先生はゆっくりと話してくれて、難しいことは紙に書いて説明してくれた。
問診が終わって、隣の部屋に案内された。
下着を取って、台の上に上がるように指示され、言われた通りにする。
看護師さんが隣にあるモニターを見るように言った。
あっ……。
モニターの中に、ピコピコと動いてるものが見えた。
「ここ、わかる?」
看護師さんがモニターを指を差してそう言った。
私はコクンと頷く。
「このピコピコ動いてるのが赤ちゃんよ。心拍が確認できたね」
看護師さんが笑顔で教えてくれた。
これが……赤ちゃん……。
お腹に手を当てる。
ここにいるんだ……。
先生と私の赤ちゃんが……。