夕方――。
私は少し早めに家を出た。
先生のクリスマスプレゼントと結婚記念日のプレゼントを買うために。
まだ17時前なのに外は暗くなって、駅前の大通りのイルミネーションが点灯している。
マンションから待ち合わせ場所の駅まで徒歩で15分くらい。
駅に行くまで、いろんなお店がある。
雑貨屋、ケーキ屋、カフェ、レストラン、花屋、服屋……。
デパートやスーパーや家電量販店などもある。
私は先生のプレゼントを買うために紳士服を売ってるお店に入った。
先生と初めて一緒に過ごしたクリスマス。
その時、ネクタイをプレゼントした。
それからクリスマスプレゼントはネクタイを贈ろうと決めたんだ。
私はネクタイ売場に行って、棚に置いてあるネクタイをひとつひとつ見て行った。
派手なものからシンプルなものまである。
私は黒に小さい白い水玉模様のネクタイを手に取った。
これ……先生に似合うかも……。
うん、これにしよっ。
私は水玉模様のネクタイをレジに持って行った。