「ハル~!仕事、行きたくないよ~!」



朝――。


ベッドの上で、先生は子供のように駄々をこねている。


しかも髪が、寝癖でボサボサだし……。


そんな先生を見てたら可愛くて、思わず『ぷっ』と吹き出してしまった。



「何で笑うんだよ~」



先生はそう言って、私の腕を優しく引っ張った。



『キャッ!』



ベッドの上に倒れ込んだ私は、スッポリと先生の腕に収まってしまった。


後ろから抱きしめてくる先生。


先生の名前は川瀬瑞樹。


年齢32歳。


職業、中学校の数学教師。


そして……。


私の愛しい旦那さま。