さっきより、僕は落ち着いている。 ライミを追いかけて、薄暗い森を駆け抜けた。 僕が抱く森とは違って、確かに怖いけれど、何か美しいものだった。 ここまで来てみたけれど、僕は何故ライミを追いかけていたのだろう。 明るくなったその先には、たくさんのショベルカーやダンプカーがいた。 樹は斬り倒され、丘は崩されている。 ライミが立っているのも、切り崩された崖の際だった。