本当は思いっきり、俊ちゃんに吐き出してしまいたかった。いや私は若い私と同化したわけではなかったのでなんとも言えないが、そう思っていたはずである。しかし、若い私は思いとどまった。その選択は今のところ正解である。俊ちゃんはいいやつだが、少し口の軽いのが玉にキズだった。それも誰彼かまわず言いふらすのではなく、仲間うちに話すからたちが悪かった。