翌朝。聖地から戻る巡礼者達を護衛して麓まで下りていたボラ班が帰って来た。

…カエル、タヌキ、ボラが額に青筋を立てながら。背後にめらめらと燃える炎までもが見えそうである。その剣幕に広場にいた人々が道を空ける。そしてその道をカエル、タヌキ、ボラがずんずんと歩いて行く。

食堂ではウサギが一人で朝食を摂っていた。そこへ現れた三つの人影。勿論青筋を立てたカエル、タヌキ、ボラである。ウサギの方へ歩み寄るとバン!とテーブルを叩いた。その物凄い音に食堂にいた皆々様がこちらへ視線を向ける。

「?どないしたん?」

「ちょっと聞いて!もー信じられへん!あンの糞!ウ〇コども!ほん〜〜〜〜〜まにムカツクし!!!!!!!!!」

カエルの言葉にボラとタヌキがウンウンと猛烈に頷く。ウサギ及びその時食堂にいた人々はまたかと思った。

ボラの班は西エリア護衛隊(トランプ)の中で一番女子の権力が強い班だ(というか男子の権力が限りなく0に近い)その証拠が後ろからよたりよたりと歩いて来る男どもだ。まるで幽鬼のよう。(ジュゴンがもしここにいたら間違いなく『歩くした〜い(死体)☆☆』とキラキラお目目で言っていただろう。)三人共戦闘で負った傷の他に明らかに制裁を受けたと思われる傷がある。