「今日も寒いねーっ」 部活で温まっていた体だけど、2月の厳しい寒さにあっという間に冷えていく。 あたしも紗弥も、マフラーに顔を埋めて駅までの道を歩く。 「あ」 「ん?」 駅の付近にたどり着いたとき、紗弥が不意に足を止めた。 「ねっ、あの人、背高くない!?」 「え?」 紗弥が見ている先に、あたしも視線をやると あたし達の学校の制服を来た男の子達の集団が居て。 その中で一人、ずば抜けて背の高い子がいた。