「……ほんとだ」 彼らとの距離は、10mくらいあるけれど それでもその子が長身なのは、明らかだった。 「亜希より、ずっと大きそうだよね! あれくらいの身長がある人なら、亜希と釣り合いそう」 あたしとその子を交互に見ながら、紗弥がそんなことを言う。 こちらに背を向けているから顔は見えないけれど 赤みがかった長めのふわふわとした茶髪とか、細くないけど、でも手足が長くて細目に見えるスタイルとか 正直、すごく好みだ。